少年社中20周年記念ファイナル公演『トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~』が2019年1月10日(木)ついに上演を開始した。主宰・脚本・演出の毛利亘宏は『宇宙戦隊キュウレンジャー』(2017年)のメインライターや『仮面ライダージオウ』(2018年)にも脚本で参加する等、特撮ファンにとっても大変馴染み深い人物である。生駒里奈、松田凌、井俣太良、毛利亘宏の出席した公開ゲネプロ後の記者会見ではキャスト、スタッフが一丸となり、少年社中20周年の集大成として本作品に並々ならぬ思いを込め初日まで準備をしてきたことが伺えた。
「この作品を作るために20周年やってきたんだなと、強い手応えを感じている。(毛利亘宏)」
“演劇で世界を変える”
この強烈なフレーズが旗印に掲げられた本作品は、その言葉通り活力に満ち溢れたものであった。絢爛豪華な美術や衣装で彩られた舞台上ではキャスト達の熱演が繰り広げられ、約2時間の上演時間は瞬く間に過ぎてしまった。強い手応えを感じているというのも納得である。
一方、劇団の雰囲気は? と問われると「実家!(生駒里奈)」との即答が。
舞台上では熱い芝居が織りなされていたが、稽古場の雰囲気は生駒里奈にとってかなり居心地が良かったようで、その言葉に出席メンバー一同笑い出す。「…って言ってもいいですか?(生駒里奈)」「いいですよ笑(毛利恒宏)」日頃の稽古場の様子を感じられるような微笑ましいやりとりもあった。
「実家以上の答えが出てこない…(松田凌)」と、また笑いを誘う松田凌は本作品を「僕にとっても人生の節目ですよね。(松田凌)」と語る。自身の初主演舞台も同劇場、同じ毛利恒宏演出であったことを振り返り、本作品にかける意気込みをまた新たにしたようだ。「この劇団に出会うことで必ず進化している、今回もそうだ。(松田凌)」「ずっと進化を続けながら続けていける劇団でありたい。(井俣太良)」全公演終えた後、どんな進化が起きているのか、そして彼らは次にどんな姿を見せてくれるのだろうか。演劇で、世界は変わるのだろうか?
「演劇で世界はやっぱり変わらないと思うんです。それ故にこのテーマを掲げたと言っても過言ではなく、変えられるのはたった一人のお客さんの心だったりするんだと思う。(毛利亘宏)」たった一人の観客の心を動かすために、毛利亘宏はさらに続ける。「ここに来て頂いたお客さんの気持ちが少しでも動いてくれたら。少しでも、明日その人が出会う人が幸せになってくれるかもしれない。そうしたらそれがまた広がっていくかもしれない…だから、凄く大きなことを言ってますけど、たった一人のあなたのことを、あなたに何か感動してほしくてやっている。だからたった一人しか変えたいということでしかなくて。それが変わるとしたら、ひょっとしたら世界が変わっていく、良くなっていく。明日がみんな幸せになっていけるんじゃないだろうか。大言壮語を吐いてみましたが、やりたいことはもの凄くミニマムで“あなたの明日を変える”。それが世界を変えるに繋がっていったらいいなと思っています。(毛利亘宏)」
本作品は東京を皮切りに大阪・福岡と3都市を回る公演だ。平成最後の年の幕開けに、たった一人のあなたを変えるために少年社中が渾身の作品を産み出してくれた。ぜひその“たった一人のあなた”になって“演劇で世界を変える”彼らを刮目してほしい。
少年社中20周年記念ファイナル 少年社中第36回公演『トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~』
2019年1月10日(木)~20日(日)サンシャイン劇場(東京)17ステージ
2019年1月24日(木)~27日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)6ステージ
2019年1月30日(水)・31日(木)ももちパレス(福岡)3ステージ
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
公式HP http://www.shachu.com/trd/
(本山かおり)
Kazuaki Fujiwatali
最新記事 by Kazuaki Fujiwatali (全て見る)
- 20年の時を超え『未来戦隊タイムレンジャー』がお求め易い廉価版で発売決定! - 10月 6, 2021
- 剣士達の新たな物語、仮面ライダーエスパーダの新フォーム・仮面ライダーファルシオンの姿が解禁! - 9月 28, 2021
- 解禁、Vシネクスト『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』ゲスト発表! - 9月 19, 2021
Leave a Reply
Your email is safe with us.