2019年10月6日(日) 11:00 @109シネマズ名古屋
10月4日より全国公開の『牙狼<GARO>―月虹の旅人―』 今回は東京を飛び出し、名古屋で行われた舞台挨拶の模様をお届けいたします。
名古屋での舞台挨拶には、かねてより牙狼シリーズ長年のファンであるBOYS AND MENの勇翔(ゆうひ)さんがMCとして登壇。「スタッフさんや監督本人に猛アピールしてきました。(勇翔)」と、早くも熱烈な愛好ぶりを見せます。
舞台挨拶中の諸注意とフォトセッションのアナウンスのあと、いよいよ冴島雷牙役・中山麻聖さんと雨宮慶太監督の登壇。あたたかい拍手とファンの声援がお二方を迎えます。
「みなさんこんにちは、冴島雷牙です。名古屋やってまいりました!なかなか普段、東京から出ることが無いので今日は皆さん以上に楽しみにしてきました。限られた時間ではありますが、最後までお付き合いください。よろしくお願いします。(中山)
「こんにちは。雨宮です。名古屋は、僕の心の中では牙狼の聖地。『なんで?』って思う人もいるかもしれませんが、名古屋には『Sansei R&B』という会社がありまして…(会場笑い)割と名古屋に来ています。また来られたことを嬉しく思っています。(雨宮)」
本作は冴島雷牙が主人公の作品、『魔戒ノ花』の続編。前作より5年の歳月を経て公開となった今のお気持ちから伺います。
「公開から今日で3日目…3日経っているけどまだテンションが下がらない、そんな感じがします。(雨宮)」
熱い気持ちを持ったまま、なんですね、と合いの手を入れる勇翔さんに「『牙狼好きをアピールする』って台本に書いてなかった?」と雨宮監督が突然の暴露。会場に笑いが起こりました。
そんな雨宮監督に勇翔さんも「この後ですね!」とやる気満々で応戦します。
「『冴島雷牙 劇場版製作決定』と言われてから長いことみなさんをお待たせしてしまったのですが、その期待を裏切らない作品になったんじゃないかなという自信はあります。(中山)」
また、舞台挨拶が本編上映前かつ、このあと初めて作品を見るという人も多数挙手していたことから、なるべくネタバレをしないように、新鮮な状態で楽しんでもらえるように、と気を配りながらお話されていました。
まずは『魔戒ノ花』のキャストが揃うのは5年ぶりという切り口から撮影時の様子を伺いますが、実はキャスト同士はプライベートでも何かと顔を合わせるほど仲良し。
雨宮監督を交えて食事をするのはもちろんのこと、お花見に出かけたり、冴島家に代々仕える執事・ゴンザを演じる螢雪次朗さんのイベントにサプライズ登場したり。「久しぶり」という感じはなかったそう。
ここで、中山さんが初めて冴島鋼牙役・小西遼生さんに対面した時のエピソードが飛び出しました。
「(魔戒ノ花の)撮影最終日に朝の早い時間だったんですが、『会わせたい人がいるから』と呼ばれて行ったら、小西さんがいらっしゃって。撮影前なのにぐちゃぐちゃになるほど泣きました。」
『魔戒ノ花』の作品中では会えなかったため、「ようやく会うことが出来て嬉しかったということ、そしてこのタイミングでの対面となったことに非常にドキドキした。」と今なお忘れがたい出来事だったようです。
前作では叶わなかった【親子共演】は、本作のポスタービジュアルにもあるように大きな話題となっています。
そんな「親子」の設定はいつから構想されていたのか。
勇翔さんが「牙狼が好きで全作を見ているんですけども」と挟みながら、前作では鋼牙が親である描写はしていなかった点、本作でようやく共演に至った点を中心にして、ぐいぐいと核心へ近づいていきます。
「鋼牙の息子、という設定は当初からあったけれども、『魔戒ノ花』は冴島雷牙の物語で、やっぱり雷牙をガツンと立てなくちゃいけない。となった時に、冴島鋼牙という存在があまりに強いので『鋼牙』という単語を一切使わなかった。(雨宮)」
また、「本来は前作のあと『月虹ノ旅人』にクランクインする予定だったけれども、各所調整している間に少し遅れてしまった。ただ、その分の時間が逆によかったかなと。麻聖くんもその間にたくさんの作品に出て、役者としても成長して、揺るぎない主人公にもなっているので、今回きちんと親子であることを出そうかなと(雨宮)」
しかし、中山さんとしては不思議だったことがあるそうで。
「見てくださっている方に対して言わない、というのはわかるじゃないですか。でも監督は僕に対しても頑なに教えてくれなかったんですよ。『お前の親父は誰かわからないからな』『なんで二刀流だと思う?…そういうことだよ』と。」
自身でも「その点を変に意識するより、『冴島雷牙』という人物とその隣にゴンザという人物がいるという事さえ頭に入っていれば自然に何か生まれてくるんじゃないかな?と思った(中山)」
冴島家に代々仕える執事・ゴンザの存在と彼に寄せる信頼が垣間見えた気がします。
また、中山さん自身も台本をもらってから知った設定や、前作から連なる描写のひとつひとつに驚き、戸惑いながら手を止めながら読み進めたことで、1冊の台本を読むのに3時間かかったそう。
「僕も先行上映で見させていただいたんですけども、先行上映の時はポスターも出ていなくて、何もネタバレがない状態で見させていただきましたが、僕も戸惑いながら見ていました。(勇翔)」
全作を見てきたファンならではの「ここなの!?」と驚くポイントと衝撃を、出演者である中山さんとも共有し、「言いたくてしょうがないですね(中山)」と共ににんまり。
「商業的に、という言い方はアレなんですけども、きちっと出ている役者さんやスタッフも出してパッケージにして売らなきゃいけない。でも牙狼の場合は『あれ?この役者さん出ているの?』という事自体がネタバレになってしまうので、そこは避けたかった(雨宮)」
作り手としての気持ち、そして売り手としての事情を踏まえてなお、心待ちにしているファンが楽しめるように、ファンを想って出来ることを最大限に考えてらっしゃる様子に心を打たれました。
勇翔さんが中山さんより「シレっと怖いこと聞きますね」と突っ込まれた、「5年間で監督から見て中山さんがどのように成長したか」という質問に対しては、
「そうですね…ちょっと背が伸びたかな」との監督の答えに会場は再び笑いに包まれました。
身長の伸びは役者の成長…という事にしておいて前置き、
「役者としての深みが出て、前作では見せなかったような表情を見せているところもある。それはこれからスクリーンで皆さん見ると思います。(雨宮)」
中山さんと勇翔さんはこの日が初対面。
当日、顔を合わせてから舞台挨拶が始まるまでそれほど時間がなかったそうですが、勇翔さんは中山さんの美しい立ち姿、スッとした佇まいが気になっていたようで、
「特に自分の中では意識はしていませんが、『冴島雷牙』を背負っているので、その意識は出ているのかもしれないです。でも、牙狼のイベントだからそうしなくちゃとかそういうのはないですね。(中山)」
「では無意識に綺麗な佇まいになっていたんですね(勇翔)」と言葉を送ると共に照れたように破顔。
「これじゃなくて普段の格好で夜メシ食ってるときとかはだらしない感じになってる」と監督から暴露されると、「監督には全部バレているので…」とタジタジの様子の中山さん。
「白いコートを着ている状態ではふざけられないですね(中山)」との言葉。
先代から受け継がれた白いコートには、感情的にも、そして物理的にも【重み】があり、纏って激しいアクションに取り組むのは演者として相当大変なようです。
しかしてそのウラには、「白いコートが汚れずに戦うからこその外連味を10何年大切にしてきている(雨宮)」という一貫したテーマがありました。
その一貫したテーマは「白いコートを汚さずに戦うという事で強さや華麗さが出てきますよね(勇翔)」
とファンの目にはとても魅力的に映り、作品から離れがたいものになってゆくのだろうと思います。
あわやネタバレ!になりそうだった、本作で初めて取り組んだアクションシーンについてもアクション監督の横山誠さんからも細かい演出がつけられており、汚さずに戦うというテーマは非常に重要視されているそうなのでそこも見どころ。
本作『月虹ノ旅人』に対する想いについては、
「(前作撮影当初は)『冴島雷牙』として親がどうだとか、過去に何があったとかを考えるよりも『今自分が何をすべきか』を考えたほうがより見ている人に伝わるんじゃないかと。なので今回もそうで、『楽しんでもらえるんじゃないか』という意思ひとつでやってきた気がします。(中山)」
中山さん自身、牙狼がお好きという事でもっといいものに、もっと面白いものにしようという気持ちがより強まっていったそう。
「形はないけれど、確かに存在しているものを表現するには物語が必要で。それは手垢がついた言葉で言うと『想い』や『愛』。じゃあそれはどんな形?どんな色?わからないから、それを感じることが出来る時間を届けるために作品がある。また、俳優さんによって見えないものを形にする表現が違う。『魔戒ノ花』チームはより絆感が強い(雨宮)」
上映前舞台挨拶という事もあり、ややきわどい質問となった「ここは注目してみてほしいポイント」
MCの勇翔さんも「質問をする身としても厳しい…」と本音がポロリ。
言える範囲内ですが…と前置きをして中山さんが挙げたのは「音の演出」
「目に映る前に、音が聴こえた時に『ゾクッ』とします」と意味深な発言が飛び出しました。
雨宮監督ご自身が、完成以降何度も何度も繰り返し見てとても愛おしい作品となったと語る、
『牙狼<GARO>―月虹ノ旅人―』
エンドロールが終わり、劇場が明るくなるその瞬間まで席を立たずに見てほしい。
劇場内の暗闇は晴れるその刹那まで、詰め込まれた【想い】にぜひ何度も、何度も触れていただきたい。
<おまけ>
今回はプレスのみならず、来場のお客様にもフォトセッションの時間が設けられていました。
舞台挨拶冒頭で勇翔さんが「すぐカメラを準備できるように、今の時間だけはサイレントなどにしてください」
とアナウンス。写真はお客様のフォトセッションコーナー終了時の1枚。
「携帯を左手に持っていただきまして、この場で電源をオフにしていただければと思います。(勇翔)
携帯を左手に持つジェスチャーを中山さんもされている、なんだか微笑ましい1枚です。
Haruna.
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