みなさま、ごきげんよう。Haruna.です。
大雨で衛星の電波が大きく乱れ、前半のほとんどが横に走るカラーバー状態で深夜に泣きました。後の放送でその部分を見て正しく涙目になりました。とことんまで「人間」の気持ちを映す作品です。ついにクライマックスへ向かう第11話。
前回までの記事はこちら
【朱伽は語る】
決勝戦のルールはただ1つ。最後の1人になるまで戦う事。
これまで各ステージの冒頭でプレイヤーにルールを伝えてきた彼女。その言葉には感情がなく、設定された事実を淡々と告げるアンドロイドのような存在でした。言葉のイントネーションや語調に違和感があったのはそういう演出だったのでしょうか。
そんな彼女が告げる「ガロ」
争いと邪念に満ちたこの世界に、ガロはいなくなった。
ガロとは「守りし者」 最後の1人になった時、その意味を知る。
「ガロ」が生まれるか自分たちの目で見よ。
そして、生きるために戦え。
そう語る言葉には、機械のようなエフェクトもなく、それはまるで、彼女自身から湧き出る言霊のよう。様子を見つめる葉霧は「奴らに感化されて意思が…?」と驚き、放送を見ている我々は「シンギュラった…!」と驚く。4回戦終了の「You survived.」にはその予兆があったように思います。
本来ならそんなことが起こりえる存在ではないという事なのか。最終回で朱伽の正体は明らかになるのか。ガロが守りし者=魔戒騎士であることを知っているという事は、現代に突然生まれたものではない証左のようにも思えるが果たして。
【想いの継承と最期】
香月は「自分が生きた証」を、南雲は「真実」を。各々の信念を貫いて消えていった2人でした。
現実も、このデスゲームも。望む物を手に入れても何も楽しくない。楽しいなんてことは忘れた。おおよそ「人間」としてプラスの感情に欠如が著しかった香月には、今に至る凄惨な過去がありました。過去を捨て、「新しい自分」を必死に生きてそれを振り切ろうとしてもなお絡みつく影はあまりに深い。体格においても圧倒的に不利であるにも関わらず、香月は天羽に挑み続けました。命のやり取りを繰り返す中で天羽は香月の骨と心を丁寧に折り続け、走馬灯でも過去を思い出したくないと訴える香月の想いを受け止め、最期はその心を受け取っていたように見えました。天羽涼介の主人公ムーブが止まりません。放送ではほんの数分間だけ流れた香月の過去でしたが、しっかり掘り下げていたら視聴者が金曜は働けなくなるほどの凄惨さで、これまでの彼の行動原理の全てに納得がいく収まりでした。
南雲は決勝直前にアザミに殺されてしまったのでは…?というのが大方の予想でしたが違っていました。私は中身を抜かれたと思っていたのですが、逆に入り込まれていたとは。
ゲームの真実にたどり着きながら誰にも知らせないまま死を迎えるという事は、配信で不特定多数に伝えることを生業にしている南雲には耐え難い事だったのかもしれません。
アザミが彼に語ったことはこうでした。
「陰我」とは人間の弱い心。それをガロの鎧に集めてダークメタルを作る。そしてダークメタルは「ヴェイル」となる。ヴェイルとは世界を変える強大な力を持つ鎧で、人間が争い、憎しみ合うことで産声をあげる。
五五を生かしたままにしたことで南雲に真実の糸口がもたらされ、真実にたどり着きながら目立つことも出来ずに苦しみながら殺すことを選択したのに、最後の最後で南雲の意思に弾き出されたり、大災厄の置き土産の割に昔も今もアザミの詰めが甘くないですか?そんな彼女の詰めの甘さから、空遠へこの世界の真実が伝わります。「お前を倒したら終わりだ!」とアザミに飛び掛かっていたのが、ただのかっこつけとは思えません。争うほどに怒るほどに陰我は生まれ、鎧へ吸い上げられる。兵器のために利用されていたという残酷な真実。しかし南雲は言います。「怒って当然だ」と。正しい怒りを持って悪を倒せ、全てをひっくり返せと想いを伝え、消えていく南雲。
南雲の遺志と真実を受け取った空遠。
言葉は少なくても、香月の想いを確かに受け取り、その手で葬送した天羽。
『牙狼』のシリーズですよと出されている以上、こちらもそれを前提として対峙するわけですが、個人的に本作においては様々に考えを巡らせ、自己流で納得しながら追う苦しさがありました。しかしこの第11話。空遠と天羽が最後に残ったことによって、香月と南雲。そしてこの2人だからこそ引き立つ星合と奏風の「想いの継承」の部分が色濃く、印象的に映っている気がしました。
それは以前の対談で雨宮監督がおっしゃっていた「鎧に固執しない、気持ちがどうあるべきか」というイズムに通じるところがあるのかもしれません。(その時の記事はこちら)
想いを受け取り、それを胸に戦う2人の決着…は最終回へ持ち越しです。
しかし空遠。剣折れてへんのになんで捨ててしもたん…?
いよいよ次週が最終回。最終回のサブタイトルは『VERSUS ROAD』
空遠と天羽の決着の他にも、まだ気になることが目白押し状態。本当に終わるのか『GARO-VERSUS ROAD-』
今週もあなたのご感想をお待ちしております。
特撮ネットワーク公式ツイッターの本記事ツイートへリプライ、またリツイートで拡散していただければ幸いです。
それではまた次週。
【あと(に思いついた)がき】
葉霧の本当の狙いが「アザミの力を利用しつつ、正しい心を持つ者を探し出して鎧に適合させてその根源を断ち切ること」にまとまったら、なるほどと膝を打つ最終回になりそうだけど…どうかな。ヴァルゴゾディアーツのように。
↓「#牙狼VR」をつけてぽちっとシェアしていただけると嬉しいです!
Twitterでシェアする
Haruna.
最新記事 by Haruna. (全て見る)
- 【テン・ゴーカイジャー】公開まであと22日。ド派手なニュースが日本を席捲する! - 10月 21, 2021
- 【テン・ゴーカイジャー】 本ポスタービジュアル、新着の予告編。そしてあの人達も帰ってきた…。 - 10月 6, 2021
- 【テン・ゴーカイジャー】劇場公開まであと64日!ストーリー詳細&ゲスト出演者を大公開 - 9月 9, 2021
Leave a Reply
Your email is safe with us.