15周年のエンブレム、かっこいい!!
みなさまごきげんよう。Haruna.です。
明日、10月7日は『牙狼<GARO>』の放送開始から15年を数える記念日。誠におめでとうございます。15年を数える今なお、新たにファンが増え、世界観が広がり続ける素晴らしいシリーズです。
かくいう筆者も牙狼シリーズを初めて見たのが2017年。放送開始から12年も経っていた頃でしたが、衝撃を受けたことを今も鮮明に覚えています。
どのように衝撃だったのか。
それまでは「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」など、明るい時間に放送される東映製作の特撮ヒーロー作品を主に好んで見ていたという事もあり、「人知れず人を守り、戦う」ダークな香りのするヒーローというのが、それまでの自分の特撮ヒーロー像として無かったのです。ナイターや合成が多く取り入れられた画面作りに加え、岩山をバックに爆発することもほぼない。牙狼との出会いは、「自分が抱いていた特撮ヒーローの常識」を打ち破る衝撃でした。当時の放送が深夜帯だったことを考えれば合点のいく演出もたくさんあります。冴島鋼牙の衣装や黄金騎士牙狼の鎧も、大人の心を揺さぶりまくる意匠。けれども、12年遅れで時間帯関係なく夢中で見ていた筆者からすると、映像の中にあるもの全てが新鮮かつ衝撃以外の何物でもなく一気に飲み込まれました。また、自分を追い込み続ける鍛錬の様子や、心がどうあるべきかなどを問う演出やストーリーも、深い時間に大人が見ていることが前提だからこその要素だったのかもしれません。
実写作品のみならず、アニメーションでも広がる牙狼の世界。残念ながらアニメーションはまだ視聴できていないので、それらを見る事がこれからの楽しみです。「男が憧れる、男の生き様」は牙狼の大きな魅力だと思います。友人が昨年の『月虹ノ旅人』の黄金騎士牙狼と2ショット撮影付き上映回 に足を運んでいて、その時の劇場が9割男性だったと話していたのが印象に残っています。
しかしながらここはひとつ。牙狼の世界にある魅力的な女性たちに焦点を当て、少しの間お付き合いいただきたく思います。
実写のシリーズは大まかに【冴島鋼牙】【冴島雷牙】そして平行世界に位置する【道外流牙】の3つのシリーズに分かれると考えています。それぞれから派生する素晴らしい作品があるのも牙狼の特徴ですが今回はこの3本の大きな柱から、心打たれた美女の話をします。
【邪美】
冴島鋼牙のシリーズより。
「強く、美しい」をそのまま形にした邪美。演じる佐藤康恵さんの強い意志を感じる目力には圧倒されました。しなやかな体躯から繰り出されるアクションの数々には何度ため息を漏らしたかわかりません。
現在、毎週木曜24時30分よりBS日テレにて『MAKAISENKI』が放送されていますが、先日9月24日は邪美がメインとなる「仙水」の回でした。その折、雨宮慶太監督は邪美について以下のようにつぶやかれていました。
今宵は仙水。このエピソードがあったからこそ桃幻の笛なのだと思います。魔戒法師・邪美です!見てね。BS日テレ 24時半より。 #牙狼MS #仙水 #佐藤康恵 #さとうやすえ pic.twitter.com/QxE42Be6Hq
— 雨宮慶太 (@keitaamemiya01) September 24, 2020
邪美は登場するたびにビジュアルが変化してきました。毎回邪美を演じる佐藤さんと相談して変化を創作しました。1度命を絶たれた事実があるから邪美は年月の中を<生きている>感じにしたかったのです。ちなみに最初の邪美のソバカスは全部描いてます。ソバカス美人は大好きです。#牙狼MS #仙水 pic.twitter.com/Wvb6IkCOkr
— 雨宮慶太 (@keitaamemiya01) September 24, 2020
仙水。佐藤さんが演じた邪美があったからこそ戦う魔戒法師が産まれたと言ってもよいでしょう。過酷なロケーションの中ワイヤーアクションもこなし文字通り体当たりで演じてくれました。素晴らしい!※この画像は仙水の現場のスチールです。合成ではないですよ。#牙狼MS #仙水 #佐藤康恵 pic.twitter.com/855D3MkcgL
— 雨宮慶太 (@keitaamemiya01) September 24, 2020
はぁー(ため息)
鋼牙のシリーズから、烈花と共に主役を張る『桃幻の笛』までのビジュアルの変遷にはそのような意図があったとは、恥ずかしながらつゆ知らずで。呟きを拝見した時にも、感嘆のあまりでっかいため息を漏らしていました。
鋼牙のそばにはカオルという人間がいて、それは絶対的に守られる存在。だからこそ「守りし者」の一翼、魔戒法師として戦う邪美という女性にいっそう強く心惹かれていくのかもしれません。法師は騎士より格下の存在ではなく、肩を並べ、共に戦い、強くある存在。実は「仙水」の回を見ながら書いているのですが、謎の敵との死闘の顛末に「このことは鋼牙に言うんじゃないよ」とザルバに釘を刺すシーンと、邪美の帰りを寝ずに出迎える鋼牙のカットがとても印象的です。魔戒法師として魔戒騎士と共に強くある邪美の意地と、魔戒騎士として、友として気持ちを尽くす鋼牙の関係性がセリフは少なくても強く伝わってきて、改めて見ても涙が出ます。
決して登場が多いわけではないですが、牙狼を代表する強く美しい女性の躍動にきっと心打たれるはずです。
【アミリ】
『牙狼<GARO> -GOLD STORM翔-』のテレビシリーズに、圧倒的な悪として立ちはだかった美女です。心の芯まで凍りきったような眼差し、圧倒的な闇の力「踏まれたい」という感情すら沸き上がったほどの登場人物は、後にも先にもシリーズ内で彼女たった一人です。
演じるのは松野井雅さん。エキゾチックな顔立ちとセクシーな体躯。ブラックの装いがとてもお似合いになりますが、当のご本人はほんわか系で物腰柔らかな方のようです。作品について呟くファンのツイートにも気さくにいいねを送ってくださり、深い作品に対する愛情を感じます。
『闇を照らす者』の最終回以降、魔戒騎士・道外流牙と魔戒法師・莉杏はそれぞれの希望を胸に行動と戦いを共にする良きパートナーであるという表現が濃く押し出されたように見えます。本作におけるジンガとアミリもまた、騎士と法師という間柄のパートナー。その「対称的」な存在が、光と闇をお互いに際立たせ合っていたように思います。
「対称的」というのは誤植ではなく、流牙と莉杏もまた、かつてのジンガとアミリのような運命を辿っていたかもしれない。流牙と莉杏、そしてジンガとアミリは合わせ鏡のような存在に思えてなりません。
心の芯まで凍った冷たい眼差し、容赦ない仕打ち。そんな「氷と闇の女」に思えるアミリもかつては人を守るためにジンガと共に心を尽くす心優しき魔戒法師で、母でした。決死の覚悟で戦い、ホラーから人を守っていたのに。その人間にたった一人の我が子を殺されてしまった。守りし者の矜持を叩き壊すほどの深い哀しみと強い憎悪。それまでも闇に堕ちる守りし者たちは存在しましたが、彼女たちがそうなってしまった顛末にはどうしようもない人間味と愛しさすら感じます。『魔戒烈伝』ではジンガと出会う前~出会う時のアミリのエピソードがあり、ある意味衝撃。そのエピソードを踏まえて逆説的にアミリを追うと、もう切なくて辛くてやってられなくなるのでオススメです。
【マユリ】
最後は『魔戒ノ花』より登場した彼女。かつては「マ号ユリ型」という魔道具の一種として生み出され、エイリス封印のために冴島雷牙と行動を共にしていました。出自の特異性から、美味しいがわからない、感情表現に乏しいなど「人」としての気持ちに一部蓋をしていた彼女。雷牙やゴンザ、クロウと触れ合うことで感情や気持ちを取り出して心に染みこませていく様子は、壮絶な戦いと共に印象的でした。
昨年公開された『月虹ノ旅人』では、最終回以降の彼女の様子が冒頭から色鮮やかに描かれています。
「おはよう、雷牙」から笑顔と共に再び始まったマユリの生。彼女があたたかな温室でたっぷりの太陽の光を浴びながら、人を想って花を育てている。雷牙のお母さんはどんな人だったのか知りたい、心に触れたいと絵の前で話す。そのシーンで、嗚咽を抑えきれないほど涙を流していました。当時周りにいたお客さんは「(え?ここ泣くところか?)」と内心引いていたかもしれません。でも、かつて道具として扱われていた彼女の生が今度は自分のためだけでなく、人のために、人を想いながら歩んでいることを思うと勝手に涙が溢れてくるのです。魔導具としての力を失い、ただの人間になったマユリも守られるだけの存在ではなく、自分の戦い方で危機に立ち向かう姿にも涙を禁じえませんでした。
同作では「三代の黄金騎士が並び立つ」ことに特に大きく関心が寄せられていましたが、マユリの想いと生きる姿も決して忘れてはならない重要な要素です。昨年のインタビューの際に触れられなかったのが心残りです。
マユリが『月虹ノ旅人』ではかなり短いショートヘアになっていたことは、先の邪美に関する雨宮監督の呟きを踏まえると、監督なりの生きる事の表現のひとつだったのかもしれません。
昨年の今日、10月6日は『月虹ノ旅人』の名古屋舞台挨拶の取材に藤渡氏と共に足を運んでいました。
筆者の初執筆記事は他でもない舞台挨拶とその後のインタビュー記事でした。緊張で三脚を忘れたミスから、カメラを構えたまま人間三脚と化して必死にインタビュー映像を撮影していたことを思い出します。翌日からしばらく腕が筋肉痛でした。
その後、2020年春から放送された『GARO-VERSUS ROAD-』のレビューを毎週執筆させていただき、特撮情報サイトの一端として書き物を世に出させてもらう時、ずっとそばにあるのが『牙狼<GARO>』というシリーズなので、勝手に不思議な縁を感じています。
明日、10月7日に周年を祝う何かが発表になるのか、ワクワクは尽きません。
最後になりますが改めまして、15周年誠におめでとうございます。今後もシリーズのさらなるご発展をお祈り申し上げます。
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Haruna.
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